あきやん 's journal

アニメ、ニュース、ソフトとかの備忘録。

深読み「星の王子さま」(内藤アロウ訳版)

深読みと云う程では無いんですが...「行間*1」が出てきたのでついでに。
最初、「この物語をレオン・ウォルトに捧ぐ」って書いてありますね。この部分から既に、読んでいる人のスタンスで中身が変わってくると思います。

その大人の人は,わたしにとって,第一の親友だからである.もう一つ,言いわけがある.そのおとなの人は,子どもの本でも,なんでも,わかる人だからである.

“大人は”レオン=ウォルトと云う名前で「迫害されているユダヤ人ジャーナリスト」と思う筈。だって個人名だから調べない訳が無い。でも、この後、「大人は人を“何で稼いでる人か”と聞く。“何が好きな人か”とは聞かない」と有るんですね。それから大人に幻滅させられた話。象にのまれたうわばみとか...
ボクとしては...サン=テグジュペリは、ユダヤ人ジャーナリストとしてレオンを見て欲しくは無かったんじゃないかな?と思いました。「何で稼いでる=職業(つまりジャーナリスト)」ね。ここが繋がらなければ意味が無い。あくまで、一人の苦境に立った親友。だから、色々と弁明してると。この部分は、長く 共通の考えかと思ってましたが、そうでは無かったらしいのであえて「ボクとしては」とします。
この話こそは、深読みするべきでは無いと(思う/思いたい)。妙な勘ぐりで物語をほじくると、どんどん出てくるものですから(^_^;

以前も書いたけど

サン=テグジュペリ自身、パイロットで偵察飛行とかしてますからけっして「非現実論者」では無いです。でも、人はもっと、それぞれの価値観に基づいたモノへの愛...ポジティブでもネガティブでも構わずに...夢中になって良いものだと思います。「星の王子さま」は、その事も説いている童話だと思います。

*1:文章に文字では書かれていない筆者の真意や意向を感じとる。説明するような事では無いですね〜